【知らないと損!?】派遣社員とアルバイト・パートの違いは?どっちを選ぶべき?

派遣社員とアルバイトの違い アイキャッチ

「派遣とアルバイトって、結局何が違うの?」

このような疑問を持ちながら働き始めた方や、就業前に雇用形態の違いで悩む方は少なくありません。

派遣もアルバイトも、正社員ではない非正規雇用に分類されますが、雇用主・給与・働き方・スキル支援の有無などに大きな違いがあります。

働き方や将来のキャリアに影響する点も多いため、それぞれの特徴を理解せずに選んでしまうと「こんなはずじゃなかった」と感じる可能性も。

この記事では、派遣社員とアルバイト・パートの違いを分かりやすく比較しながら、「どんな人にどちらが向いているのか」まで解説します。

読み終えるころには、自分に合った働き方の方向性が見えてくるはずです。

目次

「派遣」と「アルバイト・パート」は何が違うの?

派遣社員もアルバイト・パートも、いずれも正社員ではない「非正規雇用」に分類されます。

まずは、派遣社員とアルバイト・パートの主な違いを簡単に比較しましょう。

派遣アルバイト
・パート
雇用主派遣会社勤務先
働く場所派遣先企業勤務先
給与時給性が多い
平均時給:
1,569円
時給性が多い
平均時給:
1,276円
社会保険の
加入

(派遣会社で加入)

(勤務先で加入)
契約期間最大3年短期~長期
労働時間固定が多い比較的柔軟
有給休暇
昇給・昇進
正社員登用可能性あり可能性あり
キャリア・スキルアップのサポート支援
社会保険の加入条件と
 有給休暇について見る
クリックするとタブが開きます。

社会保険と有給休暇は雇用形態に関わらず一定の要件を満たせば加入、付与の対象になります。

▼社会保険の加入条件

【健康保険と厚生年金保険】

  • 週の所定労働時間が
    20時間以上
  • 2ヶ月以上の雇用見込み
  • 月給8.8万円以上
  • 従業員数が
    51人以上の企業
  • 学生ではない
    ※定時制・通信制、休学中3ヶ月以内に卒業見込みの場合は加入OK

【雇用保険】

  • 週の所定労働時間が
    20時間以上
  • 31日以上の雇用見込み
出典:厚生労働省

▼有給休暇の付与日数

有給休暇は半年を起点に、勤続年数と平均週何日で勤務しているかで付与日数が決定します。

有給休暇 取得日数
引用:厚生労働省
有給休暇 取得条件
引用:厚生労働省

上記の比較の中で派遣とアルバイト・パートで大きく異なる点は以下の通りです。

派遣とアルバイト・パートの違い

ここからはこれらの違いについて、一つ一つに焦点を当ててより詳しく見ていきましょう。

雇用主と働く場所

派遣とアルバイト・パートの明確の違いの一つとして挙げられるのは、「誰と雇用契約を結び、どこで働くのか」という点です。

派遣の雇用と就業先

派遣会社で雇用(登録)⇒提携している企業で就業=間接雇用

つまり…雇用する会社と働く会社は

アルバイト・パートの雇用と就業先

勤務先で雇用⇒勤務先(=雇用された会社)で就業⇒直接雇用

つまり…雇用する会社と働く会社は同じ

上記の違いは、簡単に言えば「自分と就業先の間に第三者が介入しているか否か」です。

第三者の介入のメリットとしては、就業先とのトラブルや交渉が必要な際に間に入ってくれたり、サポート体制がある点です。

アルバイト・パートのような直接雇用の場合は、上記のような場面ではすべて自身で行動を起こす必要があります。

給与

派遣、アルバイト・パートはどちらも時給制が多いですが、派遣の給料体系について深堀してみると以下のような傾向があります。
※求人によっては週払いや日払い、日給、固定給の場合もあります。

派遣の給与体系の特徴
  • 週払いや日払いに対応している場合が多い
    (アルバイト・パートはほぼ月給制)
    ⇒急な出費や働いてすぐにお金が欲しい人などは派遣の方が向いている
  • アルバイト・パートよりも時給が高めな場合が多い

では、実際に派遣とアルバイト・パートの平均時給を比較してみましょう。

派遣アルバイト
・パート
全国1,589円1,276円
東京都1,697円1,379円
東京都以外1,482円1,198円
出典:厚生労働省(2023年時点)

上記を見ると、派遣はアルバイト・パートより約300円ほど平均時給が高いとわかります。

この差はズバリ、派遣の求人は未経験歓迎~専門性の高い職業まで幅広く、即戦力としての採用が多い点が大きいでしょう。

派遣社員の給料体系についてより詳しく知りたい方は、別記事も併せてご覧ください。

契約期間と労働時間

派遣、アルバイト・パートともにどちらも短期~長期まで求人がありますが、派遣は原則3年までしか同じ職場の同じ職種では働けないと定められています。

派遣社員 派遣期間の制限
引用:『Ⅷ – 労働者派遣法』(厚生労働省)

上記が定められている背景は様々ですが、要約すると「派遣社員が不当な扱いを受けないようにするため」をもとに制定されたものです。

上記の通称「3年ルール」に関する詳細や実施背景を知りたい方は別記事も併せてご覧ください。

一方でアルバイト・パートは事前に雇用期間が定められている場合以外は、基本的に期間の定めなく働けます。

また、どちらの働き方でも勤務先によりますが、比較的勤務日数・時間の自由度が高いシフト制の求人が探しやすいのもアルバイト・パートです。

イメージとしては派遣はガッツリ働いて安定して稼ぎたい方、アルバイト・パートは自分の都合優先でゆったりめに稼ぎたい方におすすめでしょう。

昇進・昇給

結論、昇進・昇給がしやすいのはアルバイト・パートです。

派遣社員にも上記の可能性がないわけではありませんが、そもそも派遣社員=【正社員の労働力の補填】をスタンスとしている雇用形態です。

そのため、重要な業務より定量的な業務を継続的に任される場合が多く、昇進・昇給の機会自体が少ないと考えていいでしょう。

比べてアルバイト・パートは、素地能力の向上や勤続年数、ノルマ達成など評価方法は勤務先によって異なるものの昇給の機会が比較的多くあります。

上記に加えてバイトリーダーなどアルバイト内での役職を確立している場合も多く、昇進の機会もあるでしょう。

キャリア・スキルアップのサポート支援

キャリア・スキルアップについては、圧倒的に派遣の方が強いでしょう。

派遣会社に登録すると、実際の職務とは別にビジネススキルや資格取得などのセミナーや講習、プロのアドバイザーからのサポートを受けれる場合が多いです。
※実施している講習やサポートの種類は派遣会社により異なります。

自身の希望に応じて選び、働きながらキャリアチェンジの可能性も広げられるのは、派遣ならではの魅力と言っても過言ではありません。

一方、アルバイト・パートでは、基本的に業務に必要な研修のみが行われるケースがほとんどです。

それ以外の学習機会やキャリア支援は個人に委ねられる場合が多く、働きながらスキルを高めるには限界があるのが実情です。

「働きながら資格を取りたい」「目指したい業界に向けて勉強したい」と考えている人などには、派遣のほうが選択肢の幅が広がりやすいと言えるでしょう。

正社員登用

正社員登用については、どちらにも可能性があります。

ただし、派遣の場合は正社員になる方法が3つあります。

派遣で正社員を目指せる3つの方法
  • 派遣先企業(勤務先)で
    正社員登用をしてもらう
  • 紹介予定派遣を活用する
  • 無期雇用派遣になる

とくに紹介予定派遣は、一定期間派遣として働いたあと、派遣先企業と本人の合意があれば正社員や契約社員として直接雇用される雇用形態です。

また、無期雇用派遣は、派遣会社に無期限で雇用されながら働くスタイルで、派遣の「3年ルール」に捕らわれず長期での就業ができます。

長期での契約の場合は就業先との関係構築も築きやすく、正社員登用の交渉もしやすくなるでしょう。

一方で、アルバイト・パートも正社員登用制度を導入している企業が多く、勤務態度やスキル次第ではチャンスがあります。

アルバイト・パートからそのまま正社員を目指す可能性がある場合は、登用実績がある企業をあらかじめ選ぶとよいでしょう。

注意すべきなのは、どちらの雇用形態であっても、必ずしも勤務先で正社員になれる確証はない点です。

勤務先での正社員登用は、あくまで勤務先と本人の合意、信頼関係、正社員を増やせる環境があって初めて成立するもの。

双方の合意が必要な点では同じですが、正社員登用がほぼ確定している状態で勤務をしたい方は、紹介予定派遣を利用するとよいでしょう。

「派遣」と「アルバイト」どっちのほうが向いてる?

これまでの内容の通り、派遣とアルバイト・パートにはさまざまな違いがあります。

その中で、最終的にどちらの方が自分の希望や目的に合っているかを見極める指標として、以下にポイントをまとめました。

派遣が向いている人
  • 未経験からでも始められる
    高時給の求人を探したい人
  • 専門的なスキル・経験を活かしたい人
  • 週払いや日払いで給与をもらいたい人
  • 働きながら資格取得やキャリアチェンジ
    の可能性を広げたい人
  • ガッツリ働いて安定して稼ぎたい人
アルバイト・パートが向いている人
  • 近所や徒歩圏内で働きたい人
  • 同じ職場で長く安定して働きたい人
  • 職種・業種にそこまでこだわりがなく、
    気楽に働きたい人
  • 勤務日数・時間の融通が利きやすい
    環境がいい人
    (学生や主婦など)

「どちらがいいか決めきれない…」という場合は、まずは両方の求人を比較してみるのもひとつの方法です。

自身の中の優先順位や条件をもとに検討し、働きやすい方を選びましょう。

働きながら重要視するポイントを把握して、自分に合った雇用形態を選ぼう!

派遣とアルバイト・パートの違いは、理解できたでしょうか?

どちらが優れているというよりも、「どんな働き方がしたいか」「自分にとって何を優先したいか」で選ぶのがポイントです。

もう一度両者の大きな違いについて知りたい方は、以下からぜひご覧ください。

派遣とアルバイト・パートの違い

それぞれの特徴を正しく理解して、自分にぴったりの働き方を見つけてくださいね。

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